以前に、auのXperia VL SOL21を海外ROMを焼いて4.3にしたことについて書きましたが少し前に、
5.1以上にできませんか?
という問い合わせをいただいたので実際にやってみました。
カスタムROMを焼くには、rootは必要ですが、unlockは不要です。
なので無料でできますよ。
ちなみに以前の記事はこちらです。
auのXperia VL SOL21のOS 4.3化(LT25i化)と基板の交換
5.1か6.0か、それが問題だ
両方すればいいじゃん、という話ではあるのですが、このXperia VLは4.4以上のOSは公式から提供されていないので、カスタムROMを導入することになります。
下調べしてみると、TWRPいれて焼くだけ、というわけでもなく少し手間がかかりそうです。
なので安定している方だけにしたいな、と。
調べてみると、5.1のCyanogenModは輝度調節ができないそうなので、6.0にしました。
ちなみに6.0にも以下のバグがあります。
- GPSの向きがおかしい(北か南しか向かない)
- アプリインスト時に再起動することがある
- 電源を完全に切ろうとしても再起動することが多い
この3点目が厄介で最終的には4.3に戻しました。
カスタムROMで6.0の導入手順
以下のサイトでほぼ網羅されています。
まず最初に
もし現在4.1で使っているなら、先にFlashtoolで海外ROMを焼いて4.3にする必要があります。
手順は以下の記事に書いてます。
rootをとる
こちらでroot取得用バッチが公開されています。
rootがとれたら再起動をします。
再起動後にSuperSUのバイナリ更新表示がでるので、更新してまた再起動をします。
ファイルを取り出す
端末内にある以下のフォルダとファイルをSDカード(かPC)にコピーします。
- /system/etc/firmware
- /system/etc/sensors.conf
rootをとっているので、「ESファイルエクスプローラー」にroot権限を与えればsystem内もいじれます。
以下の設定項目です。
SDカードに以下のファイルを入れる
- cm-13.0-20160522-UNOFFICIAL-hayabusa
- CWM6-cDM_v2.5_vfix2_MultiRecovery.zip
- TX.4.3_ramdisk_replacer_for_CM13.0
- open_gapps
ROM本体とTX.4.3なんちゃらは作者様のサイトからDLできます。
open_gappsはいつものここから。「ARM」「6.0」「pico」でOKです。
上記のファイルをSDに入れたら端末内に挿して次へ。
TWRPを起動してあれこれ
端末の電源を入れて、LEDが黄色く光ったら、即座にボリュームアップボタンを長押ししてください。
これでLEDが青色に変わればTWRPが起動します。
TWRPが起動したら、まず現在の4.3のBackupをとります。(念のため)
その後にWipe→Advanced Wipeで「Dalvik Cache」「System」「Cache」「Data」をWipe(削除)します。
次にInstallで以下の順に1つずつ焼きます。
- cm-13.0-20160522-UNOFFICIAL-hayabusa
- CWM6-cDM_v2.5_vfix2_MultiRecovery.zip
- TX.4.3_ramdisk_replacer_for_CM13.0
- open_gapps
正常に焼き終わったら、Reboot(再起動)します。
これで一応6.0になりました。後はバグの修正です。
6.0で最初のアカウント設定時
最初のGoogleアカウントの設定時になぜか正しい情報をいれても認証されませんでした。
認証できないとまったく先へ進めないのでどうしたものか、と思いながら再起動したら、次は通りました。
なぜかは分かりませんが、認証されない時は再起動をしてみてください。
ファイルの差し替え
上の手順で取出した以下をESファイルエクスプローラーで差し替えます。
「ESファイルエクスプローラー」には再度root権限を与える必要があります。
端末内の以下の場所にファイルを戻します。
- /system/etc/firmware/
- /system/etc/sensors.conf
firmwareはフォルダ内のファイルのみ上書きでコピーします。
(6.0に元々あるfirmewareフォルダは削除しないこと)
sensor.confも上書きします。
さらにプロパティから権限を「rw-r–r–」(644)に設定します。
下記画像のように権限項目内の「変更」を押します
以下の画像のように”644”に設定します。
TWRPで不要なデータをWipe(削除)
再度TWRPを起動して「cache」「dalvik cache」をWipeして、その後Rebootします。
この時TWRPには電源投入直後から、ボリュームダウンキーを連打していれば入れます。
これで導入手順は終了です。
6.0の不具合(バグ)
最初に書きましたが、下記のバグがあります。
- GPSの向きがおかしい(北か南しか向かない)
- アプリインスト時に再起動することがある
- 電源を完全に切ろうとしても再起動することが多い
1、2点目はまだいいのですが、3点目が致命的で、私はこの端末を日常的に使っているわけではないので、時々電源をいれて動作確認をするという利用方法です。
それなのに、電源を切ったつもりが再起動、となることが多々あって、なかなか完全に電源が切れません。
つまりずっと待受け状態になるので、使いたい時にはわざわざ充電してから、ということになりがちです。
とはいえいちいち電池を抜くのも面倒なので、4.3に戻しました。
6.0の使用感
海外ROMの4.3でも最新版のchromeがそこそこ使える程度に動作していたので、そこまで動作面で変わった印象はありませんでした。
カスタムROMをぜひとも導入したい、とかOSを絶対新しくしたい、というようなことでもなければ4.3でいいと思います。安定していますので。
あと、6.0の状態でXperia専用の文字入力アプリ「PoBox」を入れたい方は以下が参考になります。
簡単にいれられるんですね。
4.3に戻す方法
6.0のROMを焼く前にTWRP上でBackupをとっているので、それを書き戻すだけです。
具体的には、まずWipe→Advance Wipeで「Dalvik Cache」「System」「Cache」「Data」をWipe(削除)します。
次にRestoreでBackupしたファイルを選ぶだけです。
4.3に戻したら、、、エラー??
以下の際にエラーがでます。
- カメラを起動
- 「アルバム」アプリを起動
写真の撮影と閲覧がまったくできない状態です。
どうやら、6.0にする際に焼いた「TX.4.3_ramdisk_replacer_for_CM13.0」で内部ROMをひとつに結合(Mount)しているようです。
そのせいで、4.3の時のカメラ撮影に使用される領域が見付からないのでエラー、という状態かと予想されます。
対処
以下の方法があると思われたので検討しました。
- Xperia Companion(SONY製の端末管理ソフト)で修復
- TWRPでパーティションをきる
- 端末の初期化
海外ROMとはいえSONY公式の物だしもしかしたらと、思いXperia Companionで修復を実施しましたが途中でエラーがでて無理でした。
TWRPでパーティションをきる、については私自身そこまで詳しくないので、ミスをすれば文鎮化の可能性が高いです。
Wipe内にResizeという項目があるので出来そうな感じはします。
とはいえ既に1台文鎮にしてるしこれは最終手段、ということで保留。
ということで、Androidのメニューから「端末の初期化」をしてみます。
6.0にする際にいろいろ焼いているのでこれも正直怖かったのですが、やってみたらこれで無事直りました。
Flashtoolで4.3を焼いた直後の状態に戻りましたので、アプリを設定しなおして完了です。
まとめ
Xperia VL(Xperia AX)にカスタムROMを入れている人自体あまり多くないようで調べるのに時間がかかりました。
手間がかかった割に、6.0はいまいちだったのであえて4.3から変える必要はないと思います。
電池の持ちも特に変わりませんし、すごく便利っていう部分もありません。
メリットとしては、セキュリティー面での安心感ぐらいでしょうか。
XDA FORUMを見ると7.1もあるようですが、ある程度動く形で導入している人が見当たらないので、androidの内部に詳しい方でないと導入は難しそうです。
このXperia VL SOL21は大体3000円程度で購入できます。(2017年10月現在)
海外ROMの4.3を焼けば、今でも最新版のchromeがそれなりに動くので、4.3インチという今はあまりない小型端末が欲しい人にはなかなかいいおもちゃだと思います。
本日は以上です!
コメント
これってつまり、Android4.3(グローバル版)にしたことによって、日本版ではブートローダアンロックができないが、グローバルになった(?)ので、ブートローダアンロックができるようになったんですか?(意味不明)
コメントありがとうございます。
ブートローダーアンロックは今ままでしたことがないのですが、確かROM焼きしてもブートローダーアンロックはできない仕様だったと思います。