防犯対策のひとつとして先日、自宅に自分で防犯カメラを設置しました。
設置した方法等については以下の記事に書いています。
DIYで自宅に防犯カメラを設置するぞ。機器や部材の選定・取付まで説明
人感センサーLEDも簡単に設置できるので興味がありましたら以下からどうぞ。
防犯用にLEDセンサーライト(電池式)を設置しました。穴あけ不要で取付簡単ですよ。
さて今回は設置した防犯カメラの使い勝手や専用アプリなどについて詳しく書きたいと思います。
購入した防犯カメラはこれ
以下の機能があります。
- 屋外用で防水
- 夜間も使える
- 動体検知で自動録画
- wi-fi経由でスマホから録画した動画が再生できる
これだけの機能で約5000円です。
逆に対応していない機能は以下の点です。
- 音声はとれません
- 首振りやズームは非対応
カメラのセットアップ
手順としては以下です。
- 有線LANケーブルでカメラとルーターをつなぐ
- 専用スマホアプリ「CamHi」でwi-fiの設定をする
最低限ここまでしておけば、後はwi-fi(無線LAN)ですべての設定ができます。
他に設定しておくべき点としては以下です。
- adminのパスワードの変更
- 機器の日時の設定
- 常時録画するかどうか
- 動体検知録画をするかどうか
以下も必要に応じて設定します。
- 動体検知時に通知が必要かどうか
- 動体検知時にメールを送るかどうか
- 録画した動画をFTPでサーバにアップするかどうか
あと、付属品にパソコン用のソフトウェアがセットアップできるCD-ROMがあります。
私はPC用ソフトについては使っていません。スマホ用のアプリだけで何の問題もなく運用できます。
注意事項
1点だけパソコンから設定しておいた方がいい点があります。
スマホからでもできますが、この場合はアプリを使わずにいつも使っているブラウザ(標準のものやChromeなど)をつかってください。
まず、ブラウザからIPアドレス(192.168.0.0 のような数字で表示されるネットワーク機器の場所)でカメラにアクセスします。
左側のメニューの「Settings」→「Advanced」→「User」を選択します。
そうすると以下のような画面になります。
これはカメラにアクセスできるユーザーの一覧ですが、「admin」以外に最初から「user」「guest」が存在します。
しかも、パスワードはユーザー名と同じに設定されています。
つまり、このカメラがネットワークに存在することさえわかれば、外部から見放題ということです。
とまではいいませんが、仮にAさんの家にこのカメラがあるとしても、Aさんの家のwi-fi(無線LAN)に入る際にパスワードが必要ですので、見放題というのは言い過ぎでしょうか。
なんにせよ、「user」「guest」のパスワードを変更しておいてください。
なぜかこの部分はスマホ用アプリからは設定できませんので注意してください。
使用するマイクロSDについて
特にメーカーの指定などはありませんので一般的なもので大丈夫です。
常時録画で使うつもりなら32GB程度はあったほうがいいと思いますが、動体検知録画で使うなら16GBでも十分です。
私も16GBのものを使っています。
動体検知した録画ファイルってどうなってる?
ファイル形式はmp4です。
ファイル形式はh264でした。(mp4ではない)
サイズはHD画質(1280*800ピクセル)です。
h264形式でエンコードされているのですが、PC上で再生しようとしてもどうしても再生できませんでした。
試したのは、GOMプレイヤー、VLCプレイヤー、Splash Lite、他にも変換ソフトのFreemake Video Converter、HandBrake、Any Video Converterなど思いつく限り試しましたが再生できませんでした。
スマホ上では、「CamHi」のアプリからのみ再生できます。(MXプレイヤーも再生不可)
動体検知の場合、録画を開始してから14秒で録画が停止します。
その後また動体検知されれば、そこからまた14秒録画というようになっています。
1つのファイル容量は約2MBとかなり小さいです。
常時録画の場合は、録画時間に応じてファイル容量が増えます。
SDカードの容量がいっぱいになった時にどうなるかについては、どうやら毎日SDカードの残り容量をチェックしているようで、300MB(全容量の2%?)を下回ると古いデータが日単位で削除されます。
なので基本放っておくだけで大丈夫です。
リアルタイムの映像を手動で録画した場合
上は動体検知の場合について書きましたが、それ以外に【今監視カメラ越しに見ている映像をしばらく録画しておきたい】ということもあるかと思います。
これも可能です。
この場合は、mp4形式としてスマホ内に直接動画ファイルが作成されるので、一般的な動画再生アプリで再生できます。
動画や画像の閲覧方法
アプリを通して、カメラにアクセスしてオンライン再生ができます。
スマホ内にダウンロードすることも可能です。(ただし、再生にはアプリが必要)
アプリを起動して接続するカメラを選択するとこんな感じ。(この画面まで2タップ)
初期状態では、現在時刻から6時間以内に撮影された動画が表示されます。
右上の検索アイコンを押すと以下の画面に。
【1日以内】【1週間以内】を選択して表示できます。
一番下の【限定】を押すと【*年*月*日 *時*分から*年*月*日 *時*分まで】といった細かい検索ができます。
で実際に見たい動画を押すと、
このように表示され、再生やダウンロード(スマホに保存)ができます。
防犯カメラのシステムに触ったことがある方だと、「カレンダー表示」や「1日のタイムラインがあって、録画データがある部分が赤くなっている」みたいなのを期待されるかもしれませんが、そういった表示機能はありません。
(2018年10月現在の画面なので、今後改良される可能性はあります)
自宅にwi-fi(無線LAN)環境がなくても利用できるか?
あまりいないとは思いますが、自宅に光回線やケーブル回線がないという場合です。
もしくは固定回線はあるがwi-fi(無線LAN)の機能がついていないルーターを使っているという場合です。
後者の固定回線がある場合でしたら、以下から適当な無線LANルーターを購入すればOKです。特に高い物を買わなくても5000円程度のもので大丈夫です。
ただ、無線LANルーターからカメラまで距離が離れ過ぎるとつながらないので置き場所は事前に考えてください。
前者のインターネット回線がない場合、固定回線をひくのが一番いいのですが、できるだけ費用をかけたくないのであれば、格安SIM(MVNO)を使って環境を構築することもできます。
利用する格安SIMは?
ドコモ系格安SIMでしたらどこでも構いません。
※au系でもいいのですが、会社やプランが豊富なのでドコモ系がおすすめ。
通信量は、どのくらいカメラで録画した動画を見たいかによるので一概にはいえませんが、とりあえず1GBあれば十分かと思います。
既にスマホで格安SIMを利用しているなら、SIMの追加をするのが一番安上がりだと思います。
ルーターは何を使う?
ドコモから販売されているモバイルルーターを中古で購入します。
いわゆる白ロムです。
モバイルルーターは一般的に持ち運び用なので有線LANの接続はできないのですが、クレードル(台座)が付属品でついているモデルもあります。
クレードルには有線LANの端子がありますので、こういったモデルを選べば最初のセットアップができます。
今購入するのであれば、「HW-02G」や「L-02F」が安くていいと思います。
LTEの全帯域に対応しているので、最新の機種と比べてもそこまで違いはありません。
中古で3000円くらいから購入できるのですが、クレードルがある商品を選んでください。
中古だと【本体のみ】となっているものも多いので注意してください。
クレードルへの通電は一般的なマイクロUSBケーブルでできます。
いい商品がないようでしたら、メルカリの方がいいかも。
注意点
【動画の自動FTPアップロード】や【画像付きのメール送付】等の機能を使うと、通信量がかなり増えると思われます。
格安SIMは安い代わりに通信できる量も少ないのが基本なので、格安SIMで運用するならこれらの機能は使わない方がいいと思います。
私は動体検知録画した動画を時々確認する程度ですので、防犯カメラの通信量としては月に1GBも使っていません。
あと、調査をしていないのではっきりしたことはいえませんが、中国製ということで不正な通信をしていないとも限りません。そういった通信が月に数GBも発生しているようならば格安SIMで運用するのは厳しくなります。
ただ、その場合でも録画自体は問題なくおこなえるので、防犯カメラとして使えることは使えます。
専用アプリ「CamHi」の画面・設定項目など
アプリはこちらです。
スクリーンショットで説明していきます。
一部あやしい日本語で「確定する」という意味合いなのか「アプリ」というボタンが各項目内にあります。それ以外は十分通じると思います。
設定項目はこれだけありますが、「音量設定」については本体がマイクを内蔵していないので関係ありません。
下記は録画時の画質設定です。ここの設定は変更しない方がいいです。
いろいろ試してみたのですが、値を変えると録画データが正常に再生できなくなります。(以下は初期値)
動体検知の設定です。下記だとONの状態です。
常時録画の場合の設定です。
撮影時間の区切りを15秒~600秒で任意に設定できます。下記は常時録画を設定していない状態です。
アプリへの通知やメール送信等をするかどうかの設定です。
「警報送信」がアプリ(スマホ)への通知です。
「SDカード警報」はSDカードに録画する、という意味です。(常時録画なら関係ないはず)
設定でつまづいた点
動体検知で録画するとなぜか第2ストリーム(低画質版)でしか録画できませんでした。
いくつかの項目設定をON、OFFしているうちに第1ストリーム(高画質版)でとれるようになりました。
どこがどう影響していたのかはっきりしませんが、関係なさそうな設定も含め「アプリ」(確定)してみてください。
日々のカメラの使い方
私のように動体検知で録画した動画をたまにチェックするというだけなら、見たい時にアプリを起動して、カメラに接続して、動画を再生、という流れです。
それほど面倒ではありません。
上のほうにある「動画や画像の閲覧方法」で詳しく説明しています。
あと、アプリを通して見ているリアルタイムの映像を手動でスマホ内に録画することもできます。
例えば、カメラ周囲に誰かいるようなのでしばらく録画しておきたい、という時に使えます。
動画以外にもちろん画像として残すこともできます。
他には常時録画しておいて、動体検知時にメール通知なんてこともできます。
これなら、どの動画を後から確認すればいいか分かるので、あやしい物を探す手間が省けます。
2台のスマホにアプリを入れて使うとどうなる?
私と妻の両方のスマホに入れていますが特に問題なく使えています。
同時に同じカメラに接続することも出来ました。
ただ、この場合気をつけないといけないのが、片方のスマホから設定した設定内容が両方のスマホに影響するものもある、ということです。
動体検知の設定や時刻設定などほとんどの設定は、カメラに対して設定されているようで、片方のスマホから設定すると両方のスマホの設定画面で値が変更されます。
ですが、動体検知時のアプリへの通知に関してはアプリ毎の設定となっているようで、このスマホへは通知したいが、別のスマホには通知しない、ということが可能です。
1年経過しての感想
当初想定していた使い方は問題なくできました。
- 動体検知時にアプリに通知とか
- 録画したファイルをスマホから見るとか
- リアルタイムの映像を見るとか
- リアルタイムの映像を録画するとか
- 防水がきちんとしているとか
- 安定して動作するとか
本当に普通に使えます。やっぱりおそるべし中国。
自宅内のwi-fiからだけではなく、外出時でもこれらの操作は可能です。
ただ、外出時になると、「オフライン」となってカメラに接続できない時が2回に1回程度あるのでやや不安定です。
そういった時でも、一度アプリを終了して再度アプリを起動することでそのうち繋ぐことができます。
外出時にも見れる点は便利なのですが、少し怖いところもあります。
自宅内のLAN以外から見れるということは、おそらくカメラからネットを通じてサーバに情報(カメラの映像データ)を送っていると思われます。
そのサーバにアクセスすることで外部からでも見れる、そういう仕様なのだと思います。
つまり、メーカである中国の会社からはこの防犯カメラの映像が見放題の可能性があります。
実際どうなのかは私も専門家ではないので分かりませんが、そういった危惧があるのであえてメール通知やFTPの設定はしていません。
あえて不満な点を書いてみる
5800円の商品で思ったより高機能でしかも安定して動いているのでありがたいわけですが、あえて不満を上げるとするなら、
- 時刻を指定して動体検知の通知をアプリにしてほしい
- 動体検知して即座に録画してほしい
- 首振りやズームができない
- 画角(映る範囲)がそれほど広くない
という点ぐらいでしょうか。
1点目は、私の使い方として、朝起きたら夜中の間に動体検知で録画されたファイルを確認するのですが、カメラに接続して確認しないと、新しく何かが録画されたのかどうかが分かりません。
かといってアプリへの通知をONにすると日中に何度も通知がくるので鬱陶しいんです。
例えば、22時から6時までの間だけアプリへの通知をしてほしい、ということです。
2点目は、動体検知してから録画されるまでに1~2秒程度のラグがあります。
なので、エリア内を走って過ぎ去ると何も写っていないということがあります。
動体検知の感度は「低」「普通」「高」から選べますが、木の枝が揺れる程度で録画されるのも困るため「普通」にしています。
「高」にしてもラグはあります。
この部分が不満な人は、動体検知時にさかのぼって録画開始する高機能なカメラもありますので、そういった商品を選ぶ方がいいと思います。
3点目の首振り(パン・チルト)は買う前から分かっていたことですが、ズームもできません。
人によっては必要な機能かもしれないので注意してください。
首振り機能が欲しい方は、そういった機能があるカメラを選ぶ必要があります。
4点目は、文字通り映る範囲が特に広くはありません。特別狭いわけでもありませんが、一般的なスマホやデジカメと同程度です。
広い範囲を映したいのなら広角レンズといった表記があるものを選ぶ方がいいです。
ただ広角になればなるほど、どうしても画面の端が歪みますので広ければ広い方がいいというものでもありません。
私はとりあえず、100均で買ってきた広角レンズを両面テープで貼り付けて使ってます。少しですが広角になりました。この部分については、以下の記事に書いています。
DIYで自宅に防犯カメラを設置するぞ。機器や部材の選定・取付まで説明
1年以上経過しましたが、両面テープで貼っただけでも案外とれません。
まとめ
十分すぎる機能を備えていて5800円。
中国の会社にデータを抜かれている可能性は否定できませんが、商品としては「使えます」。
このICAMIの製品ではないですが、他の中国製ネットワークカメラで以下のようなことが実際にあるようです。
こういったことが「ないとはいえない」ことを理解いただいた上で購入いただければ幸いです。
とはいえ、私が使ってるHUAWEI(中国のメーカー)のスマホにしても、中国と謎の通信をしていると一時期に話題になっていましたし、そもそもHUAWEIはスマホ以前に大手キャリアの通信基地局の設備メーカーです。
リスクをどこまで許容するかは個人の考えによります。
私としてはこの防犯カメラの性能の高さや値段を認めつつ、あくまでカーポート周辺しか映さないことで「使う」という選択をしました。
これが例えば、リビングに設置する、となると二の足を踏むところです。
カメラ一つで様々な選択肢があるのはいいことですが、思いもよらないリスクが潜むことに注意しないといけない時代のようです。
本日は以上です!
コメント
最初、「タブレット ビデオ通話」で検索してこちらにたどり着きました。
私も同じように、親が高齢で離れた場所でビデオ通話が簡単に出来るような方法をあれこれと探していました。
まさにこちらで説明していることです。
とても参考になりますね、また防犯カメラについても、よくご存じで詳しく書かれてありますね。
どれも私が考えている事を実践してあり、とても関心があります。
私より20位お若い方のようですが、わからないことがあれば質問しますので教えてください。
ブログ更新楽しみにしています。
ご訪問ありがとうございます。お役にたてたようで何よりです。
あまりお金をかけずに便利に生活できるあれこれを書くことをモットーにしています。
更新ペースは遅いですが楽しみにしていただけるとやりがいがあります。
今後ともよろしくお願いします。
遠隔地に設置の太陽光パネル(投資案件)の監視カメラを設置したくて、検索してこちらに訪問させて頂きました。とても参考になりました。今検討しているのは、[NEC モバイルルーター Aterm MR04LN (デュアルSIM 対応) クレードル付き]を中古で購入して、AC電源に接続した状態で設置して、中華製の屋外カメラをアマゾン買いし、接続しようと考えております。
simは、biglobeのデーター専用(月額900円上限3G)です。上記組み合わせで何か注意点がありましたら、ご教授願います。また、NECのモバイルルーターは連続使用時間12時間となっております。この意味が分かりませんので、こちらも併せてご教授頂ければ幸いです。
宜しくお願い致します。
コメントありがとうございます。
Aterm MR04LNですね、公式サイトなどを確認してみました。
まずドコモ系の格安SIMなら使えます。(au系は不可)
クレードルがあれば有線接続も問題ありません。
書かれています「連続通信時間」はバッテリーがフルの状態から最大どれくらい通信できるかということです。
連続通信時間を過ぎると切断されるという意味ではないようです。
仮に切断されても自動的に再接続はおこなうようです。
格安SIMを使われるということですので以下の点は注意が必要かと思います。
・12時台(ランチタイム)や夕方(帰宅ラッシュ)の通信が遅い
・動画を視聴する量によっては容量が足りなくなる
企業でのご利用のようですが例えば、
平日日中は常に社内で監視カメラの映像を映している
という状態だと3GBでは足りません。
また、上記の通信が遅い時間帯はおそらく映像の転送がかなり厳しいと思われます。(特にお昼)
他に気になったのは、以下の公式サイトを見ますと
(http://www.aterm.jp/product/atermstation/product/mobile/mr04ln/)
「停電復旧後、電池保護のため充電が再開されない場合があります。その場合は、USB ケーブルの抜き差しを行ってください。充電が再開されます。」
とあります。長期間の利用になると様々なことが発生します。
一応こういったことがあるということだけは気にされた方がいいかと思います。
細かいことを書きましたが、利用上大きな問題はないと思います。
ただ、実機を使って十分にテストしてから設置されることをおすすめします。